玄奘堂 2007-02-07
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前著「ヒルズ黙示録ー検証ライブドア事件」をむさぼるように読んだが、本書の存在は最近まで知らなかった(朝日新書なんて出てたんだ)。が、前著では不明だった魑魅魍魎の欲ボケの世界が一連の逮捕劇を通して、あぶり出されてきたことで、事件としては「語るに落ちた」が、検察(朝日新聞記者だけあって(?)、批判的)の乱入で、ゴシップとしてはますます面白くなってきた。
本書で特に興味を惹かれたのは、宮内ギャング団の立件されなかった横領事件の裏にいた、クレディ・スイスの動き。こういうことやるから、プライベートバンキングはうさんくさいと思われてしまうのよ。
複雑極まりない事件と登場人物の動きを、実に要領よくまとめている筆者の筆力には驚かされる。
最近(本書評執筆は07年2月7日)の村上裁判の動きを見ていると、村上ファンド抹殺に込められた検察の意図と無理筋のバグは本書で推測したとおりであり、村上無罪という結果もあるのかな、と思わせる。
それにしても、ライブドアのようなチンピラをのさばらせたのは、あきらかに制度的な問題(株式分割=株価高騰のメカニズム、TOSTNETのループホールなど)であり、大人たちの管理責任は重過失である。