Teddy 2010-02-10
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言わずと知れた小林多喜二のプロレタリア文学の
代表作。「蟹工船」と「党生活者」の2作を収録。
文学史とかで名前は知っているものの、実際に
読むのはこれがはじめて。
「蟹工船」はカムチャッカ沖に送り込まれた蟹工船での
労働者たちが、過酷な労働条件に団結して声を上げる
さまを描いたもの。
「党生活者」は戦前の国策会社を舞台に、労働者に
決起を促す地下工作員の生活の様子を描いたもの。
前者は労働者が劣悪な環境に耐えられず、自然発生的に、
労働争議を起こすもので、どちらかというと共感できる。
極悪な強者と善良な弱者という構造がはまっているからでしょうか。
それに対して、後者は運動のための運動っていう印象が
ぬぐえず、あまり共感できなかったな。
この時代背景がうまく理解できていないのかもしれないけれど。
それにしても、「共産主義」国である中国にいて思うのは、
今でも、地方からの出稼ぎ労働者は劣悪な環境で搾取されて
いたりすることを思うと、共産主義ってなんなんだろうなって、
思ったりもします。この国が特別なのかもしれないけれど。
共産主義は革命が起こった直後のみでしか効果がないんじゃ
ないだろうかと思ったりもする。最下層だった労働者の
待遇が改善されれば、相対的に階級も向上するわけで。
そうなれば富も集まってきて、自己矛盾が発生する。
結果的に、共産主義国がなんだかんだで個人崇拝の
形になってしまっているのが、嫌悪感を抱かせる
要因なのかもしれないけれど。
何事も、バランスが肝心ということで。
あまり政治的なことには深入りするつもりはないので、
ここら辺で。