hanaohanao 2009-01-25
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この本は、本人達が意図しているかはともかく、環境ファシズムに正面から挑戦し、それに抑止的に働いている点で大切な本だと思う。確かに地球環境問題の科学的真実性は結論が出ていない。にもかかわらず世論のアリーナでは、社会的真実性は所与とされている。なぜ世間は科学的決着無しに真実だと受けとめているのか。
私たちは18世紀のイギリス産業革命以降、ローカルな文脈で多くの公害問題の経験をもっている。戦後日本が経験した四大公害では、各学会を代表する著名な学者が証言台に立った。個人的に随分と資料を読み漁ったが、証言を行った科学者にも瑕疵があったように思う。だが同時に、政治性の強い原告弁護団のイデオロギー性には留意するべきだ。世論が地球環境問題の存在を信じる背景には、これまでのローカルな環境破壊あるいは公害問題の経験があるのかもしれない。
ある高名な物理学者は、「科学の本質は疑うことにある」と書き残している。常識や真実と言われるものを常に相対化していくことは、科学の発展に重要であると同時に、自由な社会を維持するためにも大切である。私たちは自由度の高い条件下で、自己の行為を選択し、はじめて地球環境問題を含むそれら行為の結果に責任を感じることが出来る。
この本は、常識を疑い、地球環境問題の本質を再考する契機になりうる。その結果、著者らの意図に反して、環境問題の危急性を再認識するきっかけとなることを個人的には願っているところが、私のヘタレ心情左翼なところです。