Layla 2007-08-28
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この作品はヴォネガットが巨匠となる前の習作などではない.
おそらく多くの人がヴォネガットに期待するヒューマニズム,
それも直接的なプロパガンダの形ではなく,
一見冷たく突き放したような視点ととぼけた筆致にくるんだ,
だからこそじわじわと読み手の心に沁みて不完全な人間に対する
無条件の優しさを誰の心にも溢れさせるヒューマニズムは
既にこの作品にも十分詰まっている.
この作品に書かれているいわゆる SF 的世界が
書かれた時代を反映して古さを感じさせることが「仮に」あったとしても,
それがこのヴォネガット作品を読む障害になるとは考えられない.
もし何かの理由でこの作品を買うのに躊躇しているヴォネガットファンがいるなら,
きっと期待を裏切ることはないから安心して買えばいいということを是非伝えたい.