久保田真史 2009-08-24
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中学1年の時、社会担当の先生にこう聞いたことがある。
「歴史を勉強する理由は?」と。
先生はこう答えた。
「同じ過ちを犯さないため」と。
その理由は当時よくわからなかったので、頭の片隅に留めておくにすぎなかったのだがその答えの意味が「坂の上の雲」特にこの巻を読むとよくわかる。
長い歴史を見ていくと、絶対的権力をもった人物・組織が瓦解し、滅亡していく事例は多い。
日本史に限定してみても、平氏や豊臣氏など多数ある。
そしてそれらの滅亡の理由とロシア帝国滅亡の理由は同じであるというのが個人的見解だ。
特に豊臣家とロシアが実に似ている。
豊臣秀頼の生母・淀君またその周辺人物は、「豊臣家が滅びるわけがない」「全大名が豊臣家に忠誠を誓うことは当然」といった格好で、他大名や部下たちへの細かい気遣いがなかった。
ロシアも豊臣家と同じであったことが本巻を読むとよくわかる。
「同じ過ちを繰り返さないために歴史を学ぶ」という言葉の意味がここにある。
人間は常に向上心を持っていないと成長しない動物である。
しかし、常に前を向いていればそれでいいのではなく、気づいた時には歴史や過去の自分経験などと照らし合わせて省みることが大事だ。
それができなかったから豊臣氏もロシア帝国も、また日本も敗戦を迎えてしまったのだろう。
歴史を振り返ってみて自分と照らし合わせてみる、そして駄目だと思ったらすぐに修正する。
それが社会で生きていくために必要なことなのだと思う。