マックアンドパーム 2008-09-09
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99.9%までが、Web2.0の解説、グーグルとアマゾンを事例にしながらその性質を一極集中に畳み込む。
そうすると、ネット以前の世界のMF(IBM360)ネットワークの重層的構造と、ネット次元の違い(ここではWebだ)があるにせよ、変わらないどころか、湾岸戦争後の米国一極支配と相似することになる。新たな世界を展望しえる、ハッカーコミュニティやNGOなどの「もう一つの世界」の対抗軸不在。
フリードマンの「フラット化」を典型とする今までの議論と異なる、異論に出くわした「面白さ」を感じつつ読み終えようと思ったら、最期の1ページで、今までの論理の精算を食らう。
「主体性ある思考」(これが人類史への展望として)への、論証抜きの、言葉としての願望だけが弱々しく女々しく書き添えられている。Webの社会科学的性格の認識欠如。
Web関係の研究者諸氏の弱点がここにも典型的に現れていないであろうか。
ポスト冷戦とは資本主義においてどのような歴史的位置が与えられるのか?
そこでの「主体性」の思想史上の位置は?丸山真男の思想などをどう位置づけるか?
上記をWeb2.0との係わりでどう位置づけられるのか?
いわば、ポスト冷戦とWeb2.0とのコンフリクトの位置と性格。
少なくともそのような視角や方法を持たれて書かれていたら(無論、日本社会科学でも不在であるが)、本書のような結末を迎えなかったであろう。