atanabe-coach 2007-07-05
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この本はインパクトがあった。なにがすごいか良いか、次の5つにまとめてみた。
1.図解が工夫された表現方法で多用されていることにより、理解しやすい。
2.ジャスト・イン・タイムと自働化のトヨタ生産方式2本柱をはじめとしてとして、後工程引取り(カンバン方式)、1個流し、段取り改善、平準化生産、少人化、目で見る管理(見える化)などが図解により丁寧に解説されている。内容も結構細かな運用にまで踏み込んでおり、読者にとってはかゆいところまで手が届く内容になっている。
3.工程改善の本では、生産現場の改善までで終わっているものが多いなか、原価企画・原価管理、管理会計にまで踏み込んで紙面を割いている。
4.1冊の本の中に、生産現場改善と原価管理の両方を持ち込んだことにより、現場改善が、原価管理の中のどの部分に効果を及ぼしているのかという関連が分かりやすくなっている。
5.中長期経営計画(利益計画)⇒原価企画(目標原価設定)⇒開発期間のコスト改善⇒量産段階のコスト改善⇒当該モデルの終結、という流れの中において原価企画・原価改善が語られている。ここまでがトヨタ生産方式なのだ。現場改善も、企業経営という視点から俯瞰されている。
生産活動を対象に、コスト改善をこのように広い視野から解説した本は他にないであろう。かといって高尚すぎず現場改善の参考にも十分使えるものとなっている。
しかし、知識だけがついてもなにも変わらない。重要なことはしくみを自社にあわせてカスタマイズし、プラスアルファを付け加え、そしてなによりも実践して効果を出すこと、そして継続して改善していく風土をつくることであり、実はここが難しい。
著者が、これほどトヨタ生産方式の真髄を記載したのも、それを実施することは容易ではなく、本式導入を図るには、結局はコンサルタントの支援が必須であると考えているためであろう。