不破雷蔵(jgnn) 2007-10-11
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「月刊アワーズ」で2007年1月号から連載を開始した竿尾悟先生による最新作品。
舞台設定は欧州某地域。恐らくサラエボ周辺のごちゃごちゃとした紛争地帯をオマージュしているのだろう。連邦軍・反乱軍・独立派民兵、さらには国連軍の四派が入り乱れて勢力均衡のままドンパチを繰り返しつつ日々を過ごしているという、まったくもって「非日常的な世界」。「コンビニDMZ」では、その中の緩衝地帯に設けられたDMZ(Demilitarized Zone、非武装地帯)にある、日本企業経営(?)のコンビニエンスストアでの物語が描かれている。
ちなみにこのコンビニの敷地内は国連、NATO、現地両軍によって中立が保障されているという設定。コンビニ内では複数の勢力の兵士が普通の客として買い物をし、例え隣に敵対勢力のリーダーがいても手出しを出来ない、それどころか武装の持ち込みやヘルメット脱帽という、永世中立国のスイスばりのルールが設けられている。ちゃっかり「店内禁煙」もあるあたりは、コンビニらしい。
作品内では「非日常真っ只中の戦場で、日常生活の代名詞であるコンビニエンスストアが(確固たる権威を背景に)自己主張をしていたら、どのような喜劇が起きるのか」という話を面白おかしく描いている。元々作者である竿尾悟氏は以前同誌で「迷彩君」という、やはり「戦争という名の非日常と学生生活という日常をおりまぜて喜劇的に描く」作品を連載しており好評を博していたことから、このタイプの漫画を得意としているようだ。
また、単なる「日常・非日常混在おちゃらけ漫画」と軽んじるばかりではなく、コンビニ経営、あるいは商売そのものの本髄をついてくる展開もあるから気を抜けない。
「紛争状態の地域」という非日常と「コンビニエンスストア」という日常の象徴をミックスさせて、しかも面白ユカイに話を構成するのは意外に難しいかもしれない。が、すでに似たようなストーリー構成を「迷彩君」で成し得た竿尾悟氏であれば、その心配は要らないだろう。興味を持ち、しかもまだ未読の人はぜひ一度手にとって確かめてほしい。