佐倉ごるふ 2005-03-10
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外見からは、このテーマのわかりやすい入門書のように
見えますが、まったく違います。結構、難しいです。
グリッド・コンピューティング自体、歴史、思想、広範な要素技術、
標準化技術の総合テクノロジーですから、
本書を読むには、かなりの下地になるIT、Web系の知識、特に、
用語知識や概念、さらに、Java,UNIXなどの実装知識が必要です。
なお、本書の分量の目安ですが。
前半は、グリッド・コンピューティングの概説で、歴史的経緯の考察、
関連プロジェクト、必要な技術を概観しています。
「砂時計モデル」を使ってレイヤリングの解説をしていますが、
ここは勉強になります。
中盤は、Globus Toolkit 2をベースにした各種サービスの詳細な解説が
続きます。
かなり細かな仕様解説になります。
最後は、Globus Toolkit 3の2からの相違点、Webサービスの
標準、実装、記述の詳細。その後、Toolkitを使った実際の簡単な構築
のマニュアルもどきになっています。
本書の残りの4分の1は、付録で、Toolkit3の手引き書です。
特に、ハードルが高そうなのは、Toolkitのセキュリティである、
PKI、公開鍵暗号方式の解説は、PKIの勉強経験がないと、かなり高度
なじみがない方には理解が困難と思われます。
さらに、中盤、Webサービスの解説も、事前に知識がないとつきていけないと思われます。
これ以外に、当然、Globus Grid Forum(GGF)が策定したスキームや
アーキテクチャ、用語、さらに加えて、技術用語、ネットワークなど
広範囲な技術用語が山盛りで書かれていますが、
それぞれは、簡単な説明になっていますので、
理解するにはかなりホネがおれます。
まじめに読むと、仕様説明書をただただ、読んでいくような、
結構つらい作業になります。
でも、関係する方は、一度は読んでおいて損はありません。
といいますか、読まないと、仕事にならないのでは?
現在、このテーマで、ここまで実装レベルに関して
詳細に解説された日本語の書籍は、たぶん、まだそんなに
ないと思いますので。