2004-05-06
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「仏作って魂入れず」
システムやルールは作っても、それを実行する人が変わらなければ何も結果は変わらない、という意味だ。コンサルタント導入において、時にこの言葉のような現象が起きる。
この「OJTでいこう!」は仏の作り方というよりも、魂の入れ方に注目したカイゼン指導書であると言える。
基本的な「分ける」「捨てる」「測る」「決める」「見せる」という5つの作業を通じて、カイゼンの魂の入れ方を示しているのである。一般的なカイゼン指導書にあるような、動作経済の原則や、原価管理などについてはそれほどページを割いていない。しかし、そこが逆に良い。シンプルな言葉な分、「うんうん」と頷いて読める。明日からできそうだ!と思える。
個人的に気に入っているのは、2章から始まる「実例」の章だ。トヨタのカイゼンを、他の企業に導入していく、そのあらましが描かれている。
もちろん、例の中には「ちょっとうまくいきすぎじゃないですか?」という部分もある。それでも、現場の意識が変わっていき、最後は感謝と自信を得て幕が引かれる様子は、やっぱり読んでいてジーンと来るものだ。
1時間あれば読める本なだけに、何度か読んで、次に自分がで実行できるようにしたい。
また、作中に出てくるOJTソリューションズ(株)の構成人員は、トヨタの古参作業者と、リクルートの若手の組み合わせらしい。彼らの様子を見ると、高年齢労働者と、若年労働者の理想の関係 - 「オヤジとムスコ」 - がちょっと見えた気がした。