うたずき 2006-03-09
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“神は細部に宿る”という言葉があるが、加古さんのこのシリーズは雄大なスケールへ船出させてくれる一方で、私達の身近にも小さな細部に宿るいのちがあることを教えてくれる。
磯に住む小さな貝や蟹たちが、広がる宇宙や海と同等の価値があるように。そしてそれらが優しいタッチで細かく面白く描かれている。ページを開けただけで、その領域に生きる無数の生物たちに出会え、子供の心はワクワクさせられるだろう。
そして海はだんだんと深くなってゆくが、それを描く丁寧な絵により、わかりやすい自然科学の入り口を体験する。海と大陸の関係やそこへ伸ばす人類の英知と利器、海にまつわるあらゆる情報をこの一冊で手に出来る。
ここで子供が抱く想像力こそが、科学絵本としての最大の価値ではないか。加古さんという作家の功績は、その童話により多くの日本の子供達に良心を与え続けてくれていることと同時に、このシリーズの科学絵本により、自然を理解することへの手助けをされている、という要素も非常に大きいと思う。
このシリーズを読んで理系の道を進んだ少年はいま夢のある成人になっているはずだ。