ひでぶ 2009-09-20
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映画ー原作ー映画(再) の順に鑑賞し、滂沱致しました。
都会と田舎の関係ばかりでなく、街中にも、本人が望めば還る場所と人がいる。
そういうことを発見しました。
原作のストーリーを「全て」盛り込んだことが、原作を好きな方にとっては
「読んだ通りに再現されていない」映画になる可能性を高めたのだと思います。
わたしは「逆」に、映画に採り上げなかったエピソードがふたつ、
(これもシーンに入れてもいいなあ、でも意図してカットしたんだろうなあ)と思って2度目を見ました。
(ひとつは母以外が夕食を作るシーンです。)
原作は、映画に登場したひとりひとりの、背後に秘めたサイドストーリーとしても
充分楽しめました。
もちろん原作単体でも傑作です。どちらも素晴らしい。
物語、特に死が主題の作品をつくる側の礼儀として、
現実世界に忠実に再現するのか、
おはなしの部分を現実とはき違えないように、つくりものを観客の脳内で変換させる余地を残すのか。
監督は、ずっと後者の立場です。
わたしは、監督の姿勢を全面支持します。
映画館に足を運んだ方は、ファンタジーのお芝居を観て、館を出た先を生きる糧にするのです。
だから、ファンタジー内に見えることは全て真実だし、ホンモノそっくりにつくってはならない。
現実の生死にへとへとな人間は、映画の中でそっくりな世界を観たくありません。
大林監督は「さびしんぼう」で、「あした」で、「なごり雪」で、命が尽きたとしても、
後世に残る仕事をした監督となったでしょう。
長く生きて、新しい作品を作り続ける大切さを、いつも学ばされます。